by 神宮寺
「いい、渚。人間には12対の脳神経があるの」
「人間にではなく、補乳類にはだろう。惣流君」
「この脳神経の支配する部位に加わった刺激は」
「脊髄を通さずに直接脳に届くというわけだね」
「12対の脳神経の一つに、迷走神経があるの」
「あちこち廻っているから、この名前なんだね」
「主に内臓をコントロールしている神経だけど」
「確か、外性器の感覚も支配しているわけだね」
「何故か外耳の感覚もコントロールしているわ」
「耳を触ると迷走神経を経て脳に届くわけだね」
「つまりそうやって・・・み・・・耳に・・・」
「こうやって、耳に息を吹きかけると・・・・」
「め・・・めっ・・・・迷走神経を・・・・・」
「迷走神経を通じて刺激が脳に伝えられるんだ」
「そ・・・そう・・・・迷走神経が・・・・・」
「惣流君の迷走神経は、とっても敏感なんだね」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・バカ」
「じゃぁ、もう止めようか?・・・・惣流君?」
「み・・・耳・・・噛まないで・・・・・あっ」