by 神宮寺
「警察につかまったんですって」
「あぁ......」
「あぁ、じゃないわ」
「.....すまん」
「それで、何で会った事もない先生に身元引受人を頼んだの?」
「誰にその話を...」
「安心して。先生からじゃないわ。警察にね、父に親しい人がいるの。
そこからこっそり教えてもらったわ」
「そうか」
「はぐらかそうとしてもだめよ。何で先生に頼んだの?」
「君は学生だろ」
「ごまかさないで。どうして見ず知らずの先生に身元引受人を頼んだの」
「その....」
「ちゃんと、答えて」
「君が言ったとおりの人なら...君には黙っていてくれると思ったんだ...」
「チンピラと喧嘩した事?」
「いや、そうじゃなくて....」
「教えて...」
「その....」
「おしえて」
「そ、その....そいつがぶつかったから....落としちゃったんだ」
「そいつって...喧嘩相手?」
「あぁ」
「落としたって?何を?」
「君にあげようと思った....................ボトルシップ」
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「あら、冬月先生。
あの人はとてもかわいい人なんですよ。
みんな、知らないだけです」
「知らない方が幸せかもしれんな」