■地下聖堂ショートストーリー   リビングファントム 02

 RebisとKOBAさんとのコラボ企画でお送りする、新キャラSSをお楽しみ下さい。

(静音キャラ原案&テキスト:KOBA キャラデザ&CG:Rebis)

 今夜も来てしまった。
 最近、毎晩のように彼女はここへやって来る。
 そして、誰にも見えない淫らな秘め事に我を忘れて耽るのだ。

 そこは、神殿のような建物の最奥にある立派な部屋だった。
 静音は、その部屋の主・・・明らかに人間ではないとわかる女性と、その使用人である少女の淫靡な交わりを覗きにやってきたのだった。
 静音が覗きに来ている事は、恐らく気付かれてはいないだろう。
 高度な霊的穏形の刻印を魂に刻み込まれた静音を知覚できるものは、少なくとも彼女が以前いた世界には存在していなかった。
 この部屋にも何度か侵入し、果物やお菓子を無断で失敬したが、一度もとがめられた事が無かった。
 それはそれでかすかなスリルと興奮を味わえたが、同時に一抹の寂しさも憶える。
 自分はこの世界でも、誰にも見えない、孤独な存在なのだ、と。

 その部屋の主は、見事な角を持った魔族だった。
 静音の知識からすれば魔族だが、この世界では支配種族らしい。
 高貴な美貌と、見事に均整の取れた身体を持ったその女性に奉仕しているのは、二人の獣人族のメイドだった。
 まだ幼い体型の二人だが、主人を悦ばせようと懸命に奉仕するその姿は、健気で、そしてエロチックだった。
 二人は主人の左右から股間に顔を寄せ、いきり立ったペニスに舌を這わせている。
 そう。この部屋の主人は、静音と同じく両性具有だった。
 この世界では当たり前の事なのか、彼女に奉仕する二人のメイドの股間からも、身体に似合わぬ立派なペニスが勃起して自己主張している。
 静音は興奮で胸を高鳴らせながらその様子を覗き見ている。
 彼女自身のペニスも既に勃起し、切ない疼きを送り込んでくる。
 ぺちゃ、ぺちゃ、ぺちゃ・・・舌がペニスを舐め上げ、舐め下ろす音が室内に延々と流れ続ける。
「ふふっ、二人とも、随分上手になりましたわね」
 奉仕を受けていた魔族の女性は、そう言って、二人の獣人娘の頭を優しくなでてやる。
「はいぃ!いっぱいいっぱい練習しましたぁ! もっともっと上手になりますぅ!」
 褐色の肌をした方の少女が元気よく言った。
「ザラ様・・・わたしもご奉仕は下手ですけど、もっと上手くなりますから、しつけてやって下さいませ」
 もう一人、白い肌の少女がつぶらな瞳で女主人・・・ザラという名前らしい・・・を見上げながら言う。
「ええ。たっぷりと教え込んで差し上げますわ。愛の技巧を・・・さあ、続けなさい」
 そう促され、二人は再び奉仕を開始した。
 硬く勃起した胴を、可愛い舌先がウェーブを描きながら這い登り、先端で色付く亀頭を左右から挟み込むようにしてしゃぶり回す。
 小さな口をいっぱいに開いて、ハムハムと先端を甘噛みし、レロレロと舌を動かしてカリ首を小刻みに舐め上げる。
「んふぁぁ・・・いいですわ。もっと強くしてもいいんですのよ」
 ザラの命令を受けた二人の獣人娘は、獣人族特有のざらついた舌を存分に使って容赦無いフェラチオを開始していた。
 少し離れた所にいる静音の耳にも、舌が亀頭の表面を舐め擦るショリショリという音が聞こえて来るほどの強烈な亀頭攻めである。
 二枚の舌がカリ首を、尿道口を、裏スジを、削り取らんばかりに舐め上げ、強烈な刺激を送り込んでゆく。
「おぉぉぉっ! そっ!そうですわっ! それが気持ちいいのっ! 中も・・・ペニスの中もそうやって舐めてぇ!」
 淫らな指示に応え、細く尖らせた舌先が何度も尿道口に挿入され、敏感な内部の粘膜を舐り取る。

 美貌を快感に染めて甘い声で叫ぶザラの表情を見た静音は、堪らずに自涜の行為を開始していた。
 背中に負った剣をするりと引き抜いて、腹を打たんばかりにいきり立ったペニスに擦り付ける。
「はぅぅんっ!」
 熱くたぎるペニスに冷たい鋼の感触を感じて、静音は鼻にかかったうめきを漏らした。 その声は誰にも聞こえないはずだった。
 例え彼女がここで絶叫しても、誰もそれを知覚出来ない。
 ペニスに押し付けられた剣の表面から、じわり、と、水銀を思わせる液体が滲み出してペニスを覆う。
 まるで銀メッキされた張り型のような姿である。
 ごく薄く、強靭な膜がペニスの表面に形成されていた。
 これで心置きなく射精できる。
 更にその下の秘裂にも刀身を擦りつけて、同じような膜を形成し、迸る体液を全て受け止められるようにしていた。
 剣を背中の鞘に戻し、静音は眼前の淫らな行為に意識を戻す。
 二人の少女は、ザラの亀頭の先端に顔を寄せ、交互に舌先で尿道口をえぐっていた。
 舌先を限界まで差し入れてくねらせ、内部の敏感な粘膜を舐め削る。最初は交互に行っていたその行為も、しばらく続けるうちに同時に舌先をねじ込むようになってきた。
 先端の切れ込みをいっぱいに押し広げ、二枚の舌がザラの尿道内でもつれ合い、絡み合い、複雑に蠢いて内部をかき回す。
「おあぁぁぁぁ・・・イきますわ。全部飲み干しなさいっ! んあぁぁぁぁっ」
 挿入された舌を押し出すような勢いで精液が迸っていた。
「んくっ!んっ・・・んっ・・・んっ・・・」
 褐色の肌の少女が、口いっぱいに亀頭をほおばり、熱く濃厚な迸りを恍惚の表情で飲み干して行く。
 飲みきれずに唇の端から零れ落ちる精液を、もう一人の少女が丹念に舐め取ってゆく。(ああ・・・私も飲みたい・・・私も舐めて欲しいよぉ・・・)
 淫らな光景を見ながら、静音はその思いを、彼女の性器を包む液体金属に伝える。
 銀色の表面が波打ち、まるで舐められているような感触を静音に伝えてくる。
「んぁぁぁぁ!もっとぉ!もっと舐めてぇ!」
 誰にも聞こえないのをいい事に、静音は蕩けた声で更なる愛撫を命じていた。
 その意思を読み取った液体金属が、静音の尿道内に侵入し、内部で回転し始める。
「うひぃぃぃぃ!」
 敏感な粘膜をかき回される快感に前のめりになって震えながら、静音は更なる命令を下していた。
 膣と肛門に液体金属が潜り込み、そこで中空の張り型を形成する。
 内部をぴったりと満たした二本の張り型は、左右に捻りを加えながら動き、振動し始めた。
「ふあぁぁぁぁぁぁ」 
 床に這いつくばって震えながら、静音は空しさを感じていた。
 確かに快感はある。しかし、それは偽りの快感・・・誰かが愛情を持って触れるのとは全く異なる、冷たい機械の快感だった。
 目の前で繰り広げられている奉仕とは全く次元の違う。空しい快感だった。
「んぁ・・・欲しい・・・私も・・・して欲しい・・・ご奉仕したいよぉ・・・」
 放出を終えたザラのペニスを舐め清める二人の少女を羨望のまなざしで見つめながら、静音は射精への最後の一段を上ろうとした。

 その瞬間。

「やっと言いましたわね。子猫ちゃん」
 ザラがいきなり静音の方を見据えて声をかけてきた。
「えっ!・・・ひっ!・・・あっ!・・・」
 自分の姿に気づかれていたという驚愕と同時に、射精の衝動が彼女を襲っていた。
「やぁぁっ!ダメェ!ひっ!いっ!あぁぁぁぁぁぁ!」
 逃げ出そうとした静音のペニスがビクビクと脈動し、射精が始まっていた。
 薄い金属膜の下で、大量の熱い粘液が迸り、液体金属は柔軟に形を変えて、一滴も漏らす事無く受け止めてゆく。
 ごく薄い金属膜越しに、脈動する鈴口から迸る濃厚な精液までもが、シルエットになって見えていた。
 射精の快感で腰砕けになりながら、それでも必死に床を這って逃げ出そうとする静音の足首に赤い触手が絡み付く。
 ザラの髪の毛だった。
「きゃんっ!」
「わっ!くせものだぁ!」
 ザラの髪に捉えられた事によって、ようやく二人の獣人娘達にも静音の姿が見えたらしい。
「騒がないの!ふふふっ。数日前からいらしてましたわよね。ずっと覗いてオナニーばかりしてらっしゃるんだもの」
 静音の身体を引き寄せながら、ザラは言う。
「ひっ! ・・・んぁ・・・見えていたのか!?」
 いまだに止まらない射精の快感にさいなまれながら、静音は驚愕の表情を浮かべる。
「ええ。見えてましたとも。なにやら妙な術を施されているようですけれど、この神殿の住人達の半数はあなたの存在に気付いていましたのよ」
「なっ!何故・・・気付かぬ振りを!?」
「私が命じましたの。だって、あなた、寂しそうだけれど、自分の心を閉ざしていらしたもの。自分から心を開く気分にならなければ、こちらの誘いには応じてくださらなかったでしょう?」
「・・・」
 静音は無言だった。
 多分、彼女の言うとおりだろう。
 発見されれば、戦うか逃げるか・・・そのどちらかしか選択肢は無い。
 そういう生き方を静音はしてきたのだ。
「だから今夜はちょっと期待してましたのよ。ご奉仕、したいのでしょう? ご奉仕されたいのでしょう?その想い、同時に叶えて差し上げますわ」
「え?・・・同時に?」
「その前に、これは邪魔ですわね」
 そう言ったザラの指先が、金属皮膜に覆われた静音のペニスを軽く弾くと、皮膜は一瞬にして砕け散っていた。
「なっ!・・・何という力!」
 ザラの桁違いの魔力に静音は驚愕していた。
 あまりにも強大な存在だと、かえってその力の把握が難しいものだ。
「精液でドロドロですね・・・ルカルナ、リサリア、きれいにして差し上げなさい」
「はーい」
「はい」
 ザラに命じられた獣人少女・・・褐色の肌をした元気な方がルカルナ、色白で大人しい方がリサリアという名前らしい。
「うふふぅ!ドロドロペニス、きれいにしますよぉ!」
「ご奉仕します」
「えっ!ちょっと!ふわぁ!」
 身をよじろうとした静音の身体を、ザラの触手が拘束していた。
「そう恥ずかしがらなくても・・・と、言っても、他人の奉仕を受けるのは始めてですのね? ふふふっ。二人とも、この子猫ちゃんはまだ童貞ですから、手加減してやりなさいね」
「はーい!童貞ペニスへのご奉仕は久し振りですぅ!」
「わたしは初めてです・・・美味しそう」
 二枚の舌が同時に静音のペニスに這っていた。
「うひぃぃぃぃ!」
 金属とは全く違う、生きて、温かな唾液に濡れた舌がペニスを這う快美な感触に、静音は意識が融け去りそうな快感を覚えていた。
 ぺちゃ、ぺちゃ、ちゅぴっ・・・。
 いやらしい音を立てて、静音の放ったものが舐め取られてゆく。
 ざらついた舌がペニスの胴を這いまわり、亀頭にたどり着くと同時に、二度目の射精の衝動が静音を襲っていた。
「いやぁぁ! また、また出ちゃうっ! 出ちゃうぅぅぅぅっ!」



 二人の舌に挟まれた静音の亀頭がひときわ大きく膨らんで激しく脈動し、大量の白濁液を迸らせていた。
 今度もルカルナが静音の亀頭を口に含んで吸い嬲り、迸るものを嚥下してゆく。
 リサリアは最初の脈動で飛び散った分を丹念に舐め取り、再びルカルナの唇の脇から零れ落ちる分を舐め始めた。
「うぁ・・・あぁぁぁ・・・」
 チュウチュウと音を立てて亀頭を吸われる心地良さに、静音は酔いしれている。
 その口元に、ザラの勃起が突きつけられた。
「さあ、今度はご奉仕してくださいな。自分がして欲しい事を全て私にしてくださればいいのよ」
「んぁ・・・ちゅっ・・・ちゅっ・・・」
 すっかり快楽の虜になった静音は、ザラの亀頭に小刻みにキスをし始めた。
 熱くたぎる亀頭に、柔らかな唇を擦り付け、生きたペニスの感触を始めて味わう。
「どうです?これが本物のペニス。たっぷり味わってくださいな」
「んふ・・・ちゅっ。ぺろっ、ぺろぺろぺろ・・・」
 何かにとりつかれたかのように、静音はザラの亀頭を舐め回し始めた。
 ルビー色の亀頭を磨き上げるように舌を這わせ、輪郭をなぞる。
 先端の切れ込みに何度も舌を這わせ、やがて尿道口を小刻みに吸い上げ、初めて味わう他人の先走りをすすり込む。
「うふふっ。可愛いですわ。あなた、お名前は?」
「ちゅぷっ・・・静音です・・・ちゅぷ、ちやぷっ・・・」
 一言応え、静音は再びペニスをしゃぶり始めた。
「そう。静音さんとおっしゃるのね、素敵なお名前・・・。初めて味わう他人のペニスは美味しいかしら?」
 静音は頬がこけるほどザラの亀頭を吸い上げながら頷いていた。
 何度も息継ぎをしながら、チュウチュウと音を立てて吸い上げ、放出を促す。
「もう、夢中ですわね・・・あんっ・・・そんなに吸ったら、また出てしまいますわ。静音さん、始めて味わう精液、こぼさずにお呑みなさいな」
 ザラはそう言うと、射精の欲求をこらえる事無く発散させる。
 脈動し始めたペニスから、熱い迸りが静音の口の中に放たれる。
「んふぅぅぅ!」
 ザラの射精を受け止めると同時に、静音は三度目の精を放っていた。
 それらは全て、二人の獣人娘に舐め取られてゆく。

「あなたの身柄は、私が預かります。しばらくは私の身の回りの世話をしていただきます。よろしいわね?」
 虚脱状態の静音の髪を撫でながら、ザラは言う。

 静音は生まれて初めて、温もりと安らぎを感じていた。

 

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